桜庭のまどろみ


お彼岸の中日だ。[:花:]
春らしく「桜庭のまどろみ」をアップした。紅魔館の花見を扱った話だが、春と幸福の類似性を描いている。
つかの間の春、つかの間の幸せ。つかの間だからこそ、桜を愛で、小さな幸せを探す、というモチーフを下敷きにした作品である。

 訪れた春は幸せを与え、同時に幸せを奪っていくような気がした。
 だからかもしれない。春が一瞬で過ぎ去っていくのは。
 この世界にある、「日常」という名の幸せを気づかせるために。
 春の幸せは、このまどろみと同じ。目が覚めてから起きるまでの幸せ。そして起きたら、生き物はそれよりもさらにちっぽけな幸せを探しに行くのだ。「日常」という普遍的過ぎる世界の中へ。
          (作品番号22:「桜庭のまどろみ」より)

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