作品番号50「幻想の居場所」アップ


今日は、31回目の月命日。早いもので、2年と7か月が経ち、天馬流星の書いた東方SSも50作までアップしました。

その50作目は「幻想の居場所」です。

この作品は、2005年10月22日に書き、東方創想話の作品集その23に収録されたものです。

物語は、博麗神社の賽銭箱に詰め込まれてるとしか表現できないほどにぎっしりと入った硬貨や紙幣を霊夢が見つけ、そこに魔理沙が来るところから始まります。

「霊夢ー。今日も来たぜー」

 母屋の玄関から挨拶することなく、魔理沙は縁側から声をかけた。いつもなら霊夢はそ
こにいるが、今日もやっぱりそこにいる。湯飲みを手に、傍らに急須とせんべいの入った
小さな盆を携えて、博麗霊夢はいつも通りそこにいた。昨日来たときと寸分違わぬ状態に、
魔理沙は苦笑する。

「お前、本当は霊夢再生機とかじゃないか? いつものことだがいつもすぎるぞ」

 箒を肩に乗せ、魔理沙は霊夢のそばに歩み寄る。毎日毎日霊夢のこんな姿を見ていると、
今日が昨日なのか明日なのか分からなくなるという、不思議な感覚に襲われてしまいそう
だった。

「……? 霊夢?」

 箒を縁側に立てかけ霊夢の隣に座ろうとして、魔理沙はふと、霊夢の異状に気がついた。

こんな大金を誰が賽銭箱に入れたのか。これだけの金がたった一晩で入ったわけ、「幻想」とは何か?に迫る作品です。

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