あと一回で、Zephyr全体の掲載が終わります。去年の3月、東日本大震災の直前に掲載を始めたこの小説も大団円ですが、丸く収まるかどうかは分かりません。今回アップした「その3」では、結城が取った行動に対して絣が切れます。
憎しみ。
その時、絣の心が弾けた。
「……あなたのせいじゃないですかっ!!」
堰の切れた心から、負の感情が流れ出す。
「香子さんが刺されたのも、元はといえば川本さんが余計なことに首突っ込んでたからで
しょう!?そのせいで事件になって、成羽が見つかって……!あなたが元凶じゃないです
か!!」
(中略)
「絣ちゃん……」
「もう……信じない……支えなんかいらない……!あなたに支えて欲しくなんかない!!」
「絣ちゃ……」
「来ないで!」
近づこうとする結城を言葉で押さえ、睨みつける。
ぼろぼろとこぼれる涙。その目にはもう、希望も何もなかった。
「あなたなんか……あなたなんか、大っ嫌い!!」
こんな重大なテーゼを終わりから2回目に持って来て天馬流星は最終回をどうするつもりか。このまま結城と絣を別れさせるのか、はたまた大逆転があるのか。最終回が分からなくなってしまいました。
乞うご期待!か。