この編集後記を京都で書いている。今月は、月☆流星忌と大学の授業が重なってしまったので、HPの更新も京都でやった。毎週、京都通いをしていれば、こうしたこともあるよな。
で、とうとう第三話に突入。第三話は「予感」。何の予感だろうと思って、読むと、いきなり、エルセナが人間ではない、もしかしたら生物でもないかもしれないなどという場面がでてくる。脳の構造も、細胞の構造もちがうという。
でも頭痛がするというのが、とても「人間的」だ。そのエルセナがパニックに陥っていく。
突然、エルセナがガタガタと震えだしたのだ。
「あ…………や……やあ。いや、いやあ!」
「エルセナ!?」
エルセナはディーンの服の袖から手を放すと、その場にかがみ込んだ。
「やだやだやだやだ!やめて、やめてえ!!」
「エルセナ!落ちついて!」
周りにいた人も、ワゴンを押していた看護婦も、驚いて二人を見る。ディーンは、泣き
叫ぶエルセナを抱きしめた。視線が痛いが、この際気にしてはいられない。
「やーーーーーーーー!!」
「エルセナ!大丈夫、大丈夫だから!落ちついて、ほら」
暴れるエルセナを押さえ、その目を見つめる。エルセナは混乱していて目の焦点が合っ
ていなかった。しかししばらくすると、その目はディーンを認めた。途端、顔をくしゃく
しゃにしてディーンに抱きついてくる。ディーンは、自分の服の腹の部分がわずかに濡れ
たことに気付いた。