ほぼ半月ぶりに更新作業を行った。決してサボっていたわけではない。
もう一つの作品集の準備をしていたのだ。間もなく、天馬流星の一周忌がやってくる。その準備だ。
さて、今回更新した2編は、日常の不変性を扱ったものだ。
「郷」では、いつも変わらぬ「ふるさと」をテーマとし、いつまでも懐かしい場所を愛しんでいる。
久しぶりの故郷は、自分も含めて何も変わっていなかった。それは幻想郷の掟のようなものなのだろう。大地のように、少しずつしかその本質は変わっていかない。
だから、そこはいつまでも懐かしい場所。
「お帰り」魔界の神、神綺は、微笑んでアリスの手を握った。
肌から伝わる温もりも、あの時から変わっていなかった。
また、「来し方行く末」では、月日の不変性を幸せに繋げて語っている。
きっとこうして、今年も笑っていく。何が起きても、それは穏やかな日常の中に隠されてしまうだろう。
それでいい。それでこそ、幻想郷の毎日だ。願う。今のこの瞬間のように、今年もまた、思いっきり楽しんでいけることを。
来し方行く末、未来永劫。
どうか、幸せでいられますように。
天馬流星にもこんな精神の安定したときがあったのだ。2004年の暮れであった。
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孤高の「天馬」と移ろいゆく人生を象徴する「流星」を併せ持った混沌が「天馬流星」であったとすれば、8月の祥月命日は「流星忌」と呼んではいけないだろうか、と考えている。