小  説

48-ヒトガタの想い 第6話

 目を開けると、夜だった。地面に寝ていたことに気づき、ゆっくりと体を起こそうとす
る。

「……っ!」

 体中の筋肉がばりばりになっていた。いつからこんなところで寝ていたのだろう。顔に
も泥や枯葉がこびりついていて気持ち悪い。

「えーっと、何してたんだっけ。確か……」

 確か――。
 
「え……?」

 思い出せなかった。

「あ、れ……?」

 動きの鈍い体を必死に動かして立ち上がり、目の前にあった湖に近寄る。草がまばらに
生える砂利の上で四つん這いになり、湖面に顔を覗かせた。
 目に映ったのは、銀髪の少女。若干シャギーの入ったぼさぼさの髪は、泥にまみれて変
に固まってしまっていた。それでもその銀は、夜の柔らかな光を照り返す。
 でも、それが自分なのかどうかさえ分からなかった。

「私は…………誰?」

 少女は愕然とする。自分が何もかもを覚えていないことに。
 頭を抱えた。自分が一体何者で、何をしようとしてここにいるのか、ここがどこなのか、
必死に思い出そうとする。

「えぇと……えぇと。何か……誰か? 誰かを、探してた……?」

 とにかく口を動かしてみる。適当でも何か言えば思い出すかもしれなかった。靄のかか
った記憶の中を、手探りしながら走り回る。

「誰か、探してた……。確か、そんな気が……」

 そこで、解答かどうか分からないが、一つ思いつく。
 誰かを探していた。誰かは分からない。ただ、そんな気がした。
 しかし、そう思うとそうだったようにも思える。今のところそれしか考え付かない。少
女はなんとか他の記憶を探ろうとする。

「……?」

 そのとき、ふと少女の手に何か冷たいものが触れた。
 
「ナイフ……?」

 それは一本のナイフ。よく手入れされ、刃は当てるだけで切り裂けそうだった。



                           人殺し



「!?」
 そのナイフを手に取った瞬間、少女の頭に何かが閃いた。
 血にまみれた人間の顔が見えた気がした。体中にナイフの刺さる女が見えた気がした。
「な……何?」
 怯える少女に、言葉が嵐のごとく降りかかる。




                  血 人殺し
                       助けて    命  


                ジャック        ザ       
                             

               血   悲鳴                リ                            心臓                  死                             肺

                 刃                   ッ パー     
                               体                    
                            死           内臓            時間
         
                         
                          狂
                            人               笑 

                                             顔

          殺 人            子宮                血
                人形                生  命






「いやあああああああああああああっ!!」

 ナイフを投げ捨て、少女は叫ぶ。人の殺されるシーンが、まるで連続写真のように少女
の頭を駆け巡った。わけの分からない単語が少女を襲う。
 ナイフを離しても、それは頭の中で踊っていた。目に映るのはナイフに切り裂かれた血
まみれの死体。死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死
体死体死体死体死体。

「なに……!? 何よこれぇ!?」

 頭を抱え、少女はガタガタと震えた。記憶を失った中、突然に蘇る不吉な単語たち。お
ぞましい光景。これが自分の過去だというのか。この手がナイフを持って人を殺したのか。
この体が数え切れないほどの死体の上を歩いてきたというのか。

 少女は覚えていなかった。かつての自分が何百人もの人間を殺してきたことを。自分の
ために、自分が持つことのできないものを知るために殺したことを。
 そしてそれが、今は自分の体の中にあることを。

 体中から気持ちの悪い汗が噴き出ている。心臓が破裂しそうなくらい激しく動いている。
少女は怯えた目でナイフを見つめた。そこにはおそらく、いや間違いなく自分の歴史が刻
まれている。しかし、触りたくなかった。怖かった。今自分の見たものがあまりにも恐ろ
しくて、それが嘘であってほしいと願ってしまう。
 だが、今はそれしか手がかりがなかった。ごくり、とつばを飲み込み、少女は再びナイ
フに手を伸ばす。猛獣に触れるかのようにおそるおそる手を出し、ナイフの柄をつかんだ。

「ひっ……!」

 途端に蘇る紅い光景。幾本ものナイフが舞う。血が視界を覆う。
 
「い……いや……!」

 ナイフを持つ手に、肉を切る感触が伝わってくる。生温かい人の肉塊を、鋭利な刃物が
ずぶずぶと切り裂いてゆく。血があふれ、こぼれ、体を押さえる手に流れ着く。



 ――命を、この手に




「…………!!」

 耐え切れなくなって、少女はナイフを地面に落とした。カチャンと音を立て、ナイフが
砂利の上に落ちる。先ほどとは比べ物にならない、滝のような汗が少女の緊張を表してい
た。
 少女は目を見開いたまま荒く息をする。少しするとやや意識が回復してきたので、少女
は深呼吸して気持ちを落ち着けようとした。いつの間にか口にたまっていたつばを飲み込
み、顔中を流れる汗をボロ布のような服でぬぐう。手を見てみたが、汗がたまっているだ
けで血はついていなかった。あまりにリアルな感覚だったので、本当にそのとき人を殺し
ていたかのような錯覚をしてしまっていた。現実ではなかったことに少しだけ安心する。

「私は……誰? 私は……何!?」

 しかし、できうる限りのものを見ても、少女は自分が何者なのか思い出すことはできな
かった。あるのは過去の自分への恐怖感と、そして確かな安心感。ナイフにあったその記
憶が、自分のものであるのは直感的には分かることができた。殺人への懐かしさが、そこ
にはあったのだ。
 だが、少女は一生自分を思い出すことはできない。人形から人間へ変わったことにより、
記憶のシステムそのものが変わってしまったからだった。人形のときの記憶はほとんど受
け継ぐことができなかったのだ。
 少女はそれを知ることなく、まだ何とか記憶を掘り起こそうとしていた。ナイフにあっ
た死の記憶。最初になんとなく思い出した誰かを探していた焦燥感。それだけを頼りに、
とりあえず少女はどこかに人がいないかと立ち上がろうとした。

「……?」

 と、少女は服の中に何かがあるのに気づいた。ナイフ以外に何か持っていたのだろうか。
泥まみれの服の内側をごそごそと探ってみる。

「……時計? こんなの、持ってたっけ?」

 出てきたのは、銀色の懐中時計。高価なものには見えない。それに自分の血なのか他人
の血なのか、盤面に赤黒い点が落ちてしまっていた。

「……って、何これ。全然時間分からないじゃない。止まってるし」

 その懐中時計にある数字は、少女の知らない表記法だった。どう見ても十二時間で区切
られていない。少なくともこれでは一日を正確に計ることはできそうもなかった。
 無論、少女がその理由に気づくことも、その時計の意味を知ることもない。

 それが、かつて本当に少女の「懐」の「中」にあった時計であることに。この地上でな
い場所の時間を知るための、人形の一部が具現化したものであることに。
 時計が止まっているので、少女はネジを回して動かしてみようと思った。ネジをつまみ、
手を捻ってみる。

 しかし中が錆びているのか、それとも血がこびりついているのか、ネジは回らなかった。
己に時間を与えた「時計(ルナ・クロック)」は、もう動かない。それは言わば、「時計の
死体(クロック・コープス)」だった。

「何なのかしら。時間が止まってるんじゃとけ」




                          時間




「え……?」

 少女に、再び記憶がフラッシュバックする。
 誰かがそこにいた。ずっとそばにいた誰かがそこにいた。
 少女は直感する。その人物こそが自分の探している人なのだと。その笑みの持ち主こそ
が自分を教えてくれると。
 少女は落としたナイフを拾い上げた。この二つで、完全に思い出せそうな気がしたのだ。
 
「あ……う……!」


 
   

                       殺し                 人を      

                                             殺人
                   世                          人 
               時    界                         形

                          ジ ャ ッ ク                        
 血                                    時  間             存在
                                ザ       生命  を      刃

   濡                         

                                リ ッ パ ー         あ       

   
 れの                                         や          

       笑   顔                               つ     

            干 渉                   意義     
             止
                 まれ            

                                       る               霧


                存在                       
     歯                                        永遠 

     車                                        幻影        
                           音   

             狂

                  人





























                             月



























「…………!!」

 バッと少女は顔を上げた。ほんの少しの記憶の欠片が、少女に最も深いつながりのあっ
たものを思い起こさせる。
 見上げた先には、月。
 暗い夜空に浮かぶ、紅い満月だった。
 
「あ……あ……?」

 その月に全てが隠されているような気がして、少女はじっとそれを見つめていた。ナイ
フと懐中時計を握り、闇に構える光を想う。
 ゆらゆらと陽炎のように揺れる光に、少女の青い瞳が濁ってゆく。まるで月との関係を
はっきりと表そうとするかのように、少女が気づかないうちにその眼は「月」を宿してい
た。

 その眼に、はっきりと映っていた。
 彼女が探していた人物の、あの笑顔が。

(……誰? あなたは……誰?)
 だが残念ながら、少女の記憶にその顔までは蘇らなかった。人の上に立つ者の、独特の
笑顔。「彼女」は確かにその表情を持っていた。だけど、それしか分からない。
 その人を探していた。誰かは分からないけれど、たった一人その人を求めていた。
 その顔を思い出そうとして、笑顔がぼやける。その名前を思い出そうとして、思考がぼ
やける。少女は紅い月を見上げたまま、その切なさに心を痛めていた。

 ――ああ、こんなにも想っているのだから。
 ――今すぐ来てくれたっていいのに。

「……?」

 少女が月を見ていると、ふとその光の中に点が見えた。点はふわふわと光の中を舞って
いたが、やがてその姿を大きくし、人の形を成していった。
 ただ一つ人と違うのは、その背中に翼を持っていたことだった。
 
「あ……」
「こんなところに人間? 迷い人かしら?」

 紅い満月を背に、少女よりもずっと幼く見える少女が、湖面の上で止まった。
 月の光を受け、彼女のピンク色の服は真っ赤に染まっていた。青く美しい髪が、銀色に
輝いていた。
 そして、小柄な体躯に、言いようのない幻想を纏っていた。
 
「あ……あぁ……」

 とん、と彼女は湖面に突き出た石の上に降りる。少女はそれを追いかけるように、手と
膝でふらふらと水辺に歩み寄った。砂利で膝が擦り切れるのも関係ない。立ち上がること
は許されないのだ。
 少女は確信する。

 彼女こそが、自分の探し求めていた人だと。

「?」

 水の中に入ってまで彼女に近づいてきた少女を見て、彼女は怪訝な表情をする。人間な
ら、吸血鬼である自分を見た瞬間、まずは恐れるはずだった。魅了することもできるが、
それは意識的にやって初めて可能になる。この少女のように、腰まで水に浸かってまで来
るような人間はいなかった。

「……私を」

 彼女の足元まで来ると、少女は口を開いた。目からは知らないうちに涙が流れていた。
 しかし、それこそが証だと少女は思う。何も覚えていないけれど、ずっと探してきた人
だから。だから、会えて嬉しいのだと。眠る記憶がそう言っているのだと。

「私を……あなたのそばに……」

 足元に跪き、少女は告げた。涙のせいで声が震える。視界が滲む。だがそんなことは気
にしなかった。
 ずっと探していた人が、ようやく見つかったから。
 
「あなたを……探していました」
「……私は貴女なんか知らないわよ?」

 彼女は屈みこんで少女の顔を覗き込んだ。全く納得のいっていない表情だった。
 
「そう……かもしれません。でも、私は探していたんです。確かに、あなたを……」
「私が誰だか知ってるの?」
「……いえ。記憶を、失っているらしくて。お恥ずかしながら……」

 少女は彼女が誰だか知らなかった。ただ直感で、曖昧な記憶だけでそうだと決めていた。
しかし、確かな感覚があるのもまた事実。それ以外に選択肢などないと思っている。この
幼い異形の少女こそが、自分の求めていた全てを持っているのだ。たとえ彼女がそれを知
らなかったとしても、きっと自分はそれを見つけ出せる。少女はそう信じていた。
 くす、と彼女は笑う。
 
「ふうん……。私も知らずに私を探していた人間、か。面白いじゃない、気に入ったわ」

 く、と彼女は少女の顎を指で引き上げる。その顔が少女の目の前に映し出される。
 ――美しい。少女はそう思った。幼い顔立ちだけれど、人間の何百倍もの魅力があった。
蕩けそうなくらい、神秘的な少女。その、人の上に立つ者としての笑顔は、確かに自分の
探し求めていたものだった。

「これも、運命ね」

 だから間違いない。この幸福感が、それを物語っている。見つめられているだけで達し
てしまいそうな、言葉にするのももったいない幻想。少女の持つそれは、本当に自分の求
めているものだった。
 彼女の口が、ゆっくりと動く。その度に形を変える艶やかな唇が、たまらなく愛おしか
った。
 その瞳に吸い込まれそうになって。しかし、少女が彼女の言葉を聞き逃すことはなかっ
た。

「私のそばに、ね。じゃあうちで働きなさい。いつだって歓迎しているから」
「ええ、もちろん……。あなたに全てを捧げます……」

 彼女のそばにいられれば、たとえどこだって。少女はにこやかに答えた。
 
「貴女、名前は?」

 決まったとばかりに彼女は立ち上がる。
 
「えっと……覚えていないんです、何も」

 少女はうろたえた。思い出しかけはしたものの、自分のことについては結局何一つ分か
っていない。ただ今は、彼女がいる以上それでもかまわないと思っていたが。

「ふうん。じゃあ、私がつけてあげるわ」
「え」

 うつむく少女に、彼女は言う。驚いて少女は顔を上げた。楽しそうに笑う彼女は、年相
応の女の子に見えた。

「私に全てを捧げるんでしょ? 名前をつけるというのは支配そのもの。だから貴女を、
私が支配してあげる」

 支配。その言葉に何かを思い出しかける。しかし少女はもう考えるのをやめた。そんな
瑣末事、どうでもよかった。むしろ、彼女に支配してほしかったのだ。そう、この身を全
て捧げるなら、その言葉は確かに少女にふさわしいから。

「貴女は私のもの。私という運命の糸の、操り人形よ」
「光栄です……」

 ああ、この身が本当に人形だったらどんなによかったことだろう。彼女の操り人形とし
てそばにいられるなら、これ以上の幸福はない。意思など持たない、彼女だけのマリオネ
ットになりたかった。
 決して自分では変えられなかった己の存在に後悔しながら、少女は彼女の言葉を待った。
月を見上げて考えるその仕草も、何もかもが本当に愛しかった。

「そうね。十六夜、なんてどうかしら?」
「いざ、よい……?」

 そして、一つの言葉が紡がれる。
 
「今日は満月だけど、私を表す言葉をつけるわけにはいかないわ。だから、十六夜。十五
夜(あるじ)の後ろで常に控える十六夜(じゅうしゃ)。真円(かんぺき)になれない人間には
ぴったりでしょう?」
「十六夜……」

 その言葉を反芻する。彼女に支配され仕えるには、確かにその名は適していると思った。
 
「そして、私に全てを捧げるからには、人間としての生活は捨ててもらうわよ? 人間は
昼間活動するけれど、あなたは夜という私のそばにいるんだから」

 彼女はにんまりと笑って口から牙を覗かせる。それは紛れもなく吸血鬼のもの。太陽を
避け月の光を求めた、夜の王の証。

「日の光を求める他の有象無象(にんげんたち)とは違う、美しき月夜に咲く花となりなさ
い……」

 彼女は再び屈みこみ、片手を少女の肩にかけた。もう片方の手は顔の横を回り、少女の
後頭部をしっかりと抱える。そうして、彼女はゆっくりと顔を少女の首筋に近づけていっ
た。少女も彼女が何をしようとしているのか悟る。だが拒みはしない。
 それは彼女に捧げる、少女の誓いなのだから。



「分かったわね……十六夜咲夜」




 ガリ、と首に歯を立てられた。鋭い痛みが少女の首筋に走る。
 しかしそれはすぐに治まり、代わりに体が溶けるかのような快感が少女を襲った。首を
流れる血が、わずかに彼女によって吸われている。吸血の感覚が、精気も吸い取られるの
ではないかという錯覚を起こさせた。膝が抜けてしまいそうな快楽に、少女は身悶える。
小さな唇が肌に当たっている。湿った感触にぶるりと体が震える。流れ出た血を舐め取る
舌に、えもいわれぬ快感を覚える。

「あぁ……あ……」

 愉悦に浸り、少女は彼女を抱きしめた。
 彼女に誓う。この身が持つ全てが、彼女のものであると。自分は彼女によって支配され
る操り人形だと。
 彼女は少女から体を離した。少女は名残惜しそうに手で追いかけるが、ナイフを持って
いたことに気づき慌てて手を下ろした。
 彼女は口の端から漏れた血をぬぐった。
 
「ふふ、別に恐怖を感じているわけでもないのに、貴女の血は美味しいわね。とても新鮮
で、思わず全部吸い尽くしちゃいそう……」
「光栄ですわ……」

 とろんとした目で少女は彼女を見つめた。少しだけ服に血が落ちてしまっている。しか
しその姿もまた、彼女に本当によく似合っていると思った。
 畏敬の念を込めて言える。「スカーレットデビル」と。
 
「よろしくお願いします。……あ、えっと」

 彼女に礼をして、少女はふと、彼女の名を訊いていないことを思い出した。思わず慌て
てしまう。

「ああ、私? レミリア。永遠に紅い幼き月、レミリア・スカーレットよ」

 それを察したのか、彼女は自分の名を名乗った。真紅の月を纏った、少女の主。
 レミリアは、紅色の幻想を背に、少女を運命へと導いた。
「さあ来なさい、咲夜。私の館……紅魔館へ」
「ええ、レミリア様……」






























 少女は二度と思い出さない。己の過去を、人形の想いを。
 なぜなら、少女は自分の存在意義を得たから。命を手に入れたから。探していた人を見
つけたから。
 もう、過去など必要ないのだ。かつての自分が何を求めていたかなどどうでもいい。た
だ、自分が仕えるべき主を愛することが、少女にとって大切なことなのだ。
 少女は二度と思い出さない。自分が人形だったことを。






 人形は生命の意味を求め、人間は自分の居るべき場所を求めた。

 人形は人間になることを求め、人間は人形になることを求めた。

 人形は己の存在意義を求め、人間は自分以外の拠り所を求めた。

 人形は月の支配からの解放を求め、人間は月の支配を求めた。

 人形は永遠の月の頭脳を求め、人間は永遠の紅い月を求めた。








 少女は決して、自分との離反に気づくことはない。
 自覚なき道化として、死ぬまで人形劇(グランギニョル)の舞台に立ち続けるだろう。
 そこが、少女にとっての居場所なのだから。











 さあ――十六夜に咲(わら)え。

 世界を手にした、殺人ドール。











                                      (完)

←前へ
戻る